トラブル対応

残業ゼロがもたらした売上減…その解決策と新たな改革の道筋

         
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前回コラムまとめ

私が経営する「~子どもとワンちゃんのためのグランピング~マツモトサトヤマドアーズ」の厨房部門はほぼ通年で残業が発生。
その原因は大まかに2つ。1つ目「厨房パートYさんの調理失敗で再作成が月に約8時間」、2つ目「料理長がお気に入りの野菜直売所とスーパーに直接仕入する時間が月に約30時間」(合計月40時間程度の不要な人時が発生)そのことを書いてきました。
しかも先月は「おいしくない」というクレームまでお客様からいただいてしまいました。さて今月はどうなったでしょうか。

残業職場のその後

10月の勤務実績を確認したところ厨房部門の残業は「ゼロ」になりました。
というのも宿泊の予約もたいしてありませんでしたので夕食を仕込む日数も少なく、カフェの営業日も週7日のうち3日だけしか営業しませんでした。
8月や9月とガラッと変わって、今度は相当暇になってしまったのです。

今回は「他に仕事を探そうかと思いまして」事件

先月は宿泊のお客様から「夕食がおいしくない」の声をいただき、原因を特定して、再発予防の手を打ってきました。
やっとメドが立ってきたかと思えば今度は「宿泊予約が少なくてシフトに入れる日が少なくて収入が減ったので、もう一つ仕事を探そうかと思いまして」と厨房パートYさん(味付けや調理をよく失敗する張本人)。

さっそくハローワークにも行ってきたそうです。うちの会社に仕事がないから料理長がシフトをバッサリ減らしてしまったことが原因でした。
最初は週2日~3日勤務を希望していたので月収も4万前後でよいとおっしゃって入社されましたが、夏の繁忙期で10万円相当稼ぐと、今度はそれくらい稼げないと困るとおっしゃいます。

人間そんなものかも知れませんが(汗)。

料理長は「仕事がないんだから来なくていい」とパートさんのシフトを激減してしまい、そういう話になったようです。

あえて問いたい「本当に仕事はない」のか

お客様がいない暇な時はシフトを減らして人件費を浮かしてくれるのは、まあありがたいといえばありがたいです。
しかし、これはちょっと私の愚痴のようになってしまいますが、正直な気持ちとしては「カフェの営業日が週3日だけで暇だったのであれば、週6日に拡大して売上を作ることは考えてくれなかったんですね」と言いたいですね。

「他にも食品庫の在庫整理、冷蔵庫の整理や清掃もできてませんよね。
やることありますよ」と申し上げたい。

暇なときは繁忙期にできないことをやる。
暇な日々を「暇だね~」と言う暇があるのであれば、忙しくなるように動いていただきたいものです。

今はどうしているのか

私が鶴の一声で「カフェ営業は週3日から週6日に拡大!水曜だけ休みであとは毎日営業してください!」と営業日数を一気に増やしました。

「人が足りなくて大変です。休みが取れません。」とか言っているそうですが、聞こえないふりしています(笑)。

おかげさまでカフェは11月に入って毎日満席です。
宿泊の予約も10月の3倍ほど入っています。
これなら厨房パートのYさんもシフト増やせますので、料理長は交代で休みが取れます。
さらに今月末にはベーカリー勤務経験のある方が中途採用で入りますので、人手は増えます。

12月からの新商品「韓国風石焼ビビンパランチ」の開発もどんどん進めてください。
なんて言っていると厨房がまたいろんな道具が出しっぱなしで整理整頓ができなくなっています。
例の味付けを失敗するパートさんは相変わらず自分のぐちゃぐちゃ書いたレシピメモを見ながらやっています。
またいつか同じことが起きそうです。もうイヤだ。

人に動いてもらうということ

人に関する悩みはなくなる日はないのか。
う~ん、そんな日は来なさそうですね。

だからといって「じゃあ私が全部自分でやりますのでみなさんは辞めてください」というわけにもいきません。
あれこれ嫌なことや問題もありながらいろんな人に動いていただくことで現場の最前線は今日も回せているんだと思います。

私はリーダーとして、
・方向性を決めて(決める力)
・人の話を聴いて(聴く力)
・人に話をして(伝える力)
いくことからは逃げられませんね。
誰かと働かないといけない状況なのであれば、少しでも前向きに働けるように、メンバーの強みや得意なところを伸ばして働きたいものですね。

そんなことを悩みながら冬が進んでいく信州松本でこの原稿を書いています。

そんなことをしていると、台湾の方から予約が入っていました。

握り寿司づくり体験でもしてみようかと思います。
喜んでくれるかな。また次回お会いしましょう。(もう事件はこりごりだ)