小さい会社にはマニュアルは必要ない
小さい会社にはマニュアルは必要ないとおっしゃる経営者の方、多いです。果たして本当にそうでしょうか。
皆さんこんにちは。誰でもできる化コンサルタントの赤沼 留美子です。
今日は、最近思い出した60歳の男性経営者のお話を通じて、パート・アルバイトを採用する経営者の皆さんに向けて、現場での効率化とマニュアルの重要性についてお話しします。
マニュアル嫌いの経営者と現場の現実
本日お話する社長さんは、農業生産で法人経営されていました。その方は
「マニュアルがあるとマニュアルに書いてあることしか、みんなやらなくなるから自分自身で考えてくれなくなる」
とおっしゃっていました。確かに考えながら仕事をすることは大切です。ですが、現場で起きている問題の多くは実は基本的なことです。作業手順を理解していない、間違った操作で機械を壊すなど、当たり前のことを当たり前にするのは本当に大変です。
新しい業務への対応とマニュアルの必要性
現場に新しい人が入ってきたり、新しい事業が始まると、「どうやってやるんだっけ」といったやり取りが増えます。そんな時は作業手順が変わったところを可視化して共有することが不可欠です。特に、クラウドシステムに動画や写真をアップして共有することはとても効果的です。しかし、マニュアル化を嫌がる経営者の方がとても多いんです。
私の会社でも、以前勤務していた64歳の製造業出身の総支配人が「うち程度の人数では、マニュアルは必要ない」と何度も言っていました。しかし、人の出入りがある現場ではノウハウの継承が難しく、マニュアルが必要です。新しいアルバイトが入ってくるとき、ベテランが辞めるとき、ノウハウが失われる損失を考えると、マニュアル化は避けられないと感じます。
人が入れ替わるたびにマニュアルやノウハウを伝える、そのことに時間を使っていてはいつまで経っても企業の成長は望めません。
マニュアル化とマニュアルをアップデートする難しさ
人数が増え、新しいことをやる場合、やり方を共有することはとても重要です。分かりやすくするために、スマホの動画で手順を撮り、LINEやチャットで共有するのも一つの方法です。
ですが、日々仕事をしていると「このやり方をこうしたらもっといいね」など工夫をしたりしますので、その都度やり方も変化します。
もし、作業手順が変更になったら何かに書き留めたり、最近ならクラウドのシステムに動画や写真をあげてみんなに見てもらって共有する、という手段もあります。
マニュアルを管理するのは簡単なことではありませんが、近頃はクラウド管理サービスも様々ありますし、より良いマニュアルの可視化に経営者は向き合わなければならないと考えます。
経営者の理想と従業員の現実のギャップ
多くの従業員は、毎日同じことを繰り返し、問題など起きず、無事に勤務を終えて帰宅したいと考えています。経営者が望む「人は考えながら働くべき」という理想には共感しますが、現実とはかけ離れています。日々、考えて作業してもらう業務は案外少なく、大部分はルーティンをしっかりやってもらうことが重要です。
そのためにも、仕組み化とマニュアル化はとても重要なのです。
現場での効率化とマニュアルの重要性のまとめ
今実施しているやり方や業務内容を可視化しなければ、改善点も見えてきません。業務を安全に問題なく進行するために、マニュアル化は避けられないと私は考えています。現場の効率化とマニュアルの重要性を再認識し、従業員がスムーズに業務をこなせる環境を整えることが大切です。
この記事を読んで、マニュアル化の必要性を感じていただければ幸いです。それではまた。