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平凡を非凡に:パートアルバイトが職場の救世主になる5つの掟

         
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今回は「パートアルバイトさんの求人」についてお伝えします。
最近私が耳にするのは、スーパーの新店をオープンしたいのに、予定の半数もパートさんが確保できていないということです。
採用担当者さんからは「時給がちょっと低いからでしょうか」とご相談がありましたので、参考までにどんな求人情報を出しているのか見せてもらいました。

サンプル求人

業種 スーパーの店内スタッフ
給与 [1][3][4][5][6]時給857円
[2][7]時給877円
※[2]水産技術のある方は時給1000円
[8]時給1200円(時間帯加給なし)
給与 [1][3][4][5][6]時給857円
[2][7]時給877円
※[2]水産技術のある方は時給1000円
[8]時給1200円(時間帯加給なし)
★職種や時間帯によっては、最高自給1200円です!!

【時間帯加給】
(5時~8時)  +100円
(16時~20時) +80円
(20時~24時) +150円
(24時~翌5時) +150円
※日曜・祝日は時給に100円の加給あり

勤務地 島根県出雲市今市町字半ケ沢139番1
勤務時間・曜日 [1]農産(野菜・果物) 12:00~18:00の間で4時間程度
[2]水産(お魚) 7:00~18:00(時間帯は要相談)
[3]お惣菜 6:00~18:00(時間帯は要相談)
[4]ベーカリー 6:00~18:00(時間帯は要相談)
[5]デイリー(日配食品) 6:00~10:00 ※早朝品出し勤務
[6]加工食品 18:00~22:00 ※夜間品出し勤務
[7]レジ 7:30~22:30(時間帯は要相談)
[8]夜間マネージャー 18:00~23:00 ※閉店に向けたレジ生産や商品売切り作業等

求人の出し方5つのポイント

1.時給をどう見せるか

このお店の募集時給は一見857円。その県の当時の最低賃金と同額でしたので、パッと見た時給は高くはありません。では相場はどうなのか。
スーパーで働く人と競合しそうな業界をざっと調べました。
すると100円ショップやチェーン店のうどん屋などが900円前後で求人中でしたのでやはり50円近く安く見えて不利です。
が、よく見るとこちらのスーパーでは時間帯加給があるので実際は
「スタート時給は、お仕事内容と時間帯により857円~1200円」
と書くのがいいですね。
さらにこちらの会社ではステップアップで時給が上がり、ボーナスも出る制度がしっかり運用されていますがこちらの求人記事にはその記載がありません。
パートさんにボーナスを払う会社は珍しいので
「例:レジ部門3年目の週3日勤務のAさんでボーナス実績〇円(詳しくは面接時にお尋ねください)」などよい条件はできるだけ具体的に書きたいところです。

2.勤務時間や曜日をどう見せるか

スーパーの求人特徴として、図表のように
「部門ごとに縦割りで、募集時間帯をいろいろ書き連ねる」ことがよくあります。できるならこれは変えることをお薦めします。
例えば

勤務時間 6:00~23:00の間で働いてみたい曜日や時間をご相談ください。
お野菜、お魚、お惣菜、ベーカリー、レジ、商品陳列や売場手直し、売り切り作業など当店には終日いろいろなお仕事があります。
ご希望の勤務時間や曜日をぜひご相談ください。あなたにぴったりのお仕事を店長がご一緒に考えます。

なぜこの書き方をお薦めするかと言うと理由は2つあります。
1つは、パートやアルバイトで仕事探しをしている人たちは部門には大して興味関心はありません。レジ接客とお魚加工はイヤだ、ベーカリーはやってみたい等、少しは好みがありますが、あとは概ねどの仕事でもよいのです。この方々の関心は仕事内容そのものよりも「自分の空いている時間や曜日に働けるのかどうか」なのです。まずはお仕事説明会や面接に来てもらって、早朝だけ働きたいのか、昼間お子さんが学校に行っている間だけ働きたいのか、ダブルワークで会社が終わったあと働きたいのか、学校が終わったあと放課後に働きたいのか、土日だけ働きたいのかなど、曜日と時間を考慮してまずはどの部門に配属すればよいかを考えることができます。ですから最初から各部門の募集時間をそのまま求人に書くことで選択肢をしぼめる必要はないのです。
もう1つの理由は、売り場面積が中程度以下のスーパーでは、これからは生産性向上のために『多能工化』をより一層進めていくことになると思います。そうすると部門ごとに採用するという考え方ではなくなってきます。デイリーや加工食品や非食品売場など日々の品出しや売り場づくり、発注を中心とする売場は横断的に働くのが普通になってきますし、製造部門も複数を兼ねるようになってくるはずです。そうすると部門ごとの縦割り採用をそろそろやめていく必要が出てきます。

3.そもそも新店は「新店である」という所、ここもウリ

新店の求人が既存店のそれと大きく異なるのは「オープニングスタッフ募集 ~全員同時スタートだから働きやすい~」という点です。この店で以前から長く働いている人がいないというのはとても魅力的です。これはボス的なパートさんがいて人間関係が悪い可能性が限りなく少ないことを予感させるためです。開店前や、開店間もないお店の求人にはこういう点も大きく表示したいです。

4.ネットも店頭も

ネット求人だけ出して、応募が少ないと嘆いている場合ではありません。店頭ポスターを見て求人を知るケースも少なくありません。大きなタペストリーで店頭掲出がベストです。レジサッカー台近辺にも大きめのポスターを2フェイスで貼りたいです。(店内はいろいろな販促物が多すぎてまったく目立たないため2枚並べて貼ります)

5.求人改善まとめ

応募が少ないなと感じたら見直すポイントは3つです。

  • 誰を狙って求人を出しているか(学生・主婦・シニアで書く内容が少し変更)
  • 何を書くか(時間・曜日・時給の書き方要チェック)
  • どこに出すか(ネットも店頭も)

応募が少ないと「う~んこの人は大丈夫かな。何か嫌な予感がするなぁ」という場合でもつい採用しがちです。そしてその悪い予感は高確率で当たるのです。そういうことを少しでも減らすために、一人でも多くの人と面接をして、良い人と出会える確率を高めたいですね。そういう良い方はやがて部門を超えて働いていただくことになるはずです。そんな変化への対応ができそうな人を今から一人でも増やせる採用をしていきましょう。