前回まとめ
私が経営する「~子どもとワンちゃんのためのグランピング~マツモトサトヤマドアーズ」まあ毎月毎月いろんな問題が起きますねと感心しますが。
先月号には、当社2店舗の店長(支配人といいます)同士が「怒鳴った!」「怒鳴ってない!」といういがみあいや、いろんな出来事についてお互いの言い分が違うために、私がどっちの言うことも信じられなくなるということを書きました。
男性管理職がスルーするのもわかる
私のお客様企業のとくに男性管理職(店長や部門チーフなど)が、女性のパートさん達の責任の押し付け合いや、「どっちが正しい・間違っている論争」に巻き込まれないように見て見ぬふりするケースを目撃してきたので、両者の言い分を聞いてくださいとこれまでお願いしてきましたが、実際はどうでしょう?
正直めんどうで、しかもキリがない、そんなことより予算大事だし、適度に職場の人間関係のもめ事は放置したくなる気持ちがよくわかります。
そんな時に私のホテルにテナントで入っているポーラエステサロンのオーナーSさんが私に言った一言でハッとしました。
Sさんは空き時間にパートとしてうちのホテルでも働いているので内部事情に詳しいのです。
そのSさんが私に言ったことは「るみさん(私のことです)は人の話をちゃんと聞きすぎるのかも知れませんよ。
もっと聞き流せばいいのにと思います」と。
ふうむ、人の話を聞き流すか。
「言いたいだけ」の時がある
多くの確率で女性は心に溜まっているいろんなことを誰かに聞いてもらいたいものです。
「聞いてもらえてすっきりしました」と感謝されたことがみなさんもありませんか?
これは私が20年前に産業カウンセラーの勉強をしていた時に気が付いたのですが、人は話すことで心が軽くなり、やがて整理できて、そして前向きに動けることがあるのを知りました。
なので「聞くだけ」でも意味があるということなんですね。
残念ながら私は「問題が解決しないのに人に話してすっきりしたところで意味がない」と長年思っていたので、人の話を聞く大切さが本当に理解できませんでした。
そして今もその癖は残っています。
ですから「言いたいだけ」の人の気持ちは正直あまり理解できていませんが、多くの女性は「言いたい・聞いてもらいたい」それ以上でもそれ以下でもないようです。
私が苦しくなるのは「解決思考」だから
女性たちがガヤガヤもめているときに、対立する双方の話を聞いたとします。
でもどちらも自分が正しい!という主張をするわけですから解決に向けた糸口が見つかるわけではないんですよね。
だとしても当事者たちの言い分に耳を傾けて聞いてあげることが大事なんだと思います。
極端な話、それだけで良いのかもしれません。
私はその不愉快な状況が続くのが嫌なので、みんなの話を聞いて、「じゃあこうしましょうよ」と解決策を言いたがるのですが、それはほぼ必要ない気がしてきました(笑)。
場合に寄りますけどね。
みんなの他者への不平不満は底なし沼だなとつくづく思います。
こう考えることで私はずいぶん気持ちが楽になりました。
私個人としては人の批判をする人の気持ちも理解できませんし、解決しないのに他人にいろいろ聞いてもらいたい人の気持ちも本当のところわかりません。
でもそれが私なので仕方ないですよね。
ただ社長と言う立場上、柳に風がそよぐように、柔らかく耳を傾けてみんなの気持ちを汲み取ることを中心にやっていこうと思います。
そうじゃないとこちらが健康を害します。
やっぱりパートさんには評価制度が必要
私はかれこれ30年近く、パートアルバイトさんの採用や即戦力化などの仕事をやってきましたが、パートさんの評価制度に取り組んだケースはとても少ないのです。
そこまで必要ないよねというのが企業側のホンネだったかもしれませんし、私も力を込めてご提案してきませんでした。
ここに来て私の考え方も変わって来ました。
やっぱりパートさん専用の評価制度は必要ですね。
その最大の理由は、パートのみなさんの関心事の中に「業績向上」や「予算達成」は全く入ってないからです(笑)。
多くのみなさんの関心事は、推しの芸能人の動向、家族の出来事、やるべき作業の段取りが自分の思うようにいくか、お客様に喜ばれてうれしいなど、自分を取り巻く事柄です。
それでいいのです。逆に管理職以上経営陣のみなさんはなにを置いても予算達成が最大の関心事。
両者は見ているモノが全く異なるのです。
パートさん達にとってあまり関係のない「業績向上」を自分事にしてもらうには、自分の給料と業績が少しでも連動すること以外に考えられません。
私の会社では今年度は社員とパートさんの評価制度に挑戦してみようと思います。
一度やりかけて途中で止めてしまいました。やっぱり必要だなと肚に落ちましたのでやってみます。
経過をみなさんにもお話していきますね。ではまた来月お会いしましょう。